英名のドロマイトは岩石の苦灰岩を指すこともある。主成分はカルシウムとマグネシウムの炭酸塩である。化学式では CaMg(CO3)2 で表される。結晶系は三方晶系で、色は白色から桃色がかった灰色。モース硬度は3.5から4、比重2.85。苦灰岩（dolostone）の主成分鉱物。ウニなどの棘皮動物の骨格を構成する個々の多孔質の骨片は、方解石と苦灰石の中間的な組成の鉱物の単結晶から構成されている。石灰石より肌理（きめ）が緻密で割れ方が比較的鋭く、少し硬い。色はライトグレーを基準に塩化鉄を含むと黄ばみ、酸化鉄を含むと赤味を帯びる。しかし、圧力がかかっている所でさえ頁岩のように平行には割れず、砕けたり欠けたりすることが多い。石灰石は希塩酸をかけると二酸化炭素の泡を発生させるが、苦灰石にかけても泡はあまり発生せず、海水や雨水の浸食に比較的強い。

用途：建築用壁材 製鋼用 肥料用 土質安定剤 公害防止用 耐火煉瓦原料 窯業原料 サプリメント原料 金属マグネシウム原料

成分表：

SiO2      MgO     CaO    Fe2O3    Al2O3     TiO2       P       K2O     Na2O

23.48    38.47    1.80      1.41        8.50       0.20    0.05     0.28     0.02