シリアルの一つ「グラノーラ」をより幅広い層に食べてもらいたいと、メーカー各社が工夫している。国内の市場が5年間で約6倍に急成長するなか、ほかの食材と組み合わせたり、栄養価を高めたりして、子どもや高齢者にもファン層を広げていきたい考えだ。
カルビーは11日、豆腐製造の相模屋食料と「とうふで、グラノーラ。」を関東で売り出した。4月には宇都宮市内の生産設備を増強する。松本晃会長兼最高経営責任者は「今後は健康意識の高い高齢者も取り込みたい」と言う。日清シスコも14日、果物の量を約1割増やした商品や宇治抹茶を使った商品などを投入した。日本ケロッグも近く、味や栄養に配慮した子ども向けの新商品を打ち出す。
グラノーラは、オーツ麦などの穀物にシロップをかけて焼き上げた食品。ドライフルーツやナッツなどが入ったものもある。コーンフレークなどと比べても栄養価に優れ、健康意識の高い女性に人気が広がった。日本スナック・シリアルフーズ協会によると、2015年の生産額は369億円で、11年の61億円の約6倍。便秘に悩む高齢者層や仕事が忙しい男性も、朝食で食べているという。(西尾邦明)
(朝日新聞)