11日、日本通運は昆明(中国の雲南省省会)とバンコク(タイ首都)間を陸路で結ぶチャーター輸送サービスを提供し始めた。この路線はラオスを経由して、中国とタイを繋ぐ「南北経済回廊」と名付けられる。
主要な輸送品目としては自動車部品がメーンである。中国製の自動車部品をタイの自動車工場までに輸送する需要が高まり、日通は新路線を開拓した。
従来の中国内陸部から東南アジア間の輸送は、空路による直送を除けば、中国沿岸部の深セン、香港を経由する必要があった。所要時間が長いため、リードタイムが課題となっていた。2014年7月に、日通は貴州省貴陽、今年4月に昆明に拠点をそれぞれ開設し、中国西南部から東南アジア内陸への物流サービスの改善を検討し始めた。従来の海上輸送は10日間以上もかかるのに、この路線で郵送すれば、輸送日数は4日までに短縮できるという。
中国の西南部が東南アジア諸国との経済関係が深化していく間に、日通が今回の輸送サービスを開始するのが国際状況をよく判断した結果と思われる。